脳死

脳死とは
脳(中枢神経系)=大脳、小脳、中脳、橋、延髄、脊髄
脳幹=中脳、橋、延髄
脳幹:呼吸、循環などの生命に直結する機能の中枢。脳幹の機能が失われると呼吸が止まって生存不可能の状態になる
全脳死:大脳、小脳、脳幹を含む全脳髄の不可逆的な機能停止。(*全中枢神経死、脳幹死)
脳死と心臓死
「心臓死、すなわち心拍と呼吸の不可逆的停止は、患者の全体としての死を意味する」というのが従来の死の概念である
心拍と呼吸が停止しても直ちに体の全細胞が死んでいるわけではない
同様に、脳死を脳幹機能の不可逆的停止、大脳を含めた脳全体の機能停止は、脳の全細胞が直ちに死ぬことを意味するのではない。
脳のあらゆる細胞が死ぬことが脳死というわけではない

脳死になると
人工呼吸器(レスピレータ)を付けないと呼吸が停止し、数日で心臓も停止する。最長でも100日。
脳幹を含む全脳の血流が不可逆的に途絶し、脳が融解壊死に陥る。

なお、植物状態では大脳は機能停止しているが、呼吸をつかさどる脳幹は機能しているので、呼吸機能、あるいは循環系のコントロールは、正常、あるいは正常に近い状態で働いている。栄養を与えれば生存可能。



関連事項
  1. 脳死の判定
  2. 脳幹反射
  3. 聴性脳幹反射 ABR(auditory brainstem response)
  4. 脳死判定のプロトコール