慢性骨髄性白血病

●骨髄芽球から成熟顆粒球まで各段階の顆粒球が異常に増加する。
●脾腫が多い。時に巨脾となる。
●主訴としては腹部膨満感、全身倦怠感、軽度発熱、食欲不振、顔面蒼白など。
●白血球数が著明に増加し、10-20万/μlに達する。白血病裂孔は認めない。
●骨髄有核細胞数が増加し、その大半は顆粒球である。
●好中球アルカリフォスファターゼが低値。
●フィラデルフィア・クロモゾーム(第9番染色体の長腕と22番染色体長腕との相互転座により生じた22番染色体が長腕が欠失したようにみえる染色体)が95%の症例で認められる。また、フィラデルフィア染色体形成時に9番目の染色体上にあるABL遺伝子と22番目の染色体上のBCR遺伝子が融合し、BCR-ABL遺伝子が形成されるBCR遺伝子再構成と呼ばれる現象もCMLの診断に用いられる。
慢性骨髄性白血病の末梢血。あらゆる成熟段階の顆粒球系細胞が出現。アルカリフォスファターゼが著しく低下。

慢性骨髄性白血病
経過と治療
●当初は無症状。診断後3-4年で急性転化を起こしその後6カ月で死亡する例が多い。
●慢性期の治療:
骨髄移植。
インターフェロンαの長期投与。
化学療法:ブスルファンやハイドロキシウレアの投与。

新しく開発されたAbl Tyrosine Kinase Inhibitor STI−571(Gleevec)は有効率が高い。

フィラデルフィア染色体が消えることを目標にする。

●急性転化時の治療:
急性白血病に準じて治療。