自己免疫性肝疾患を中心にした病理と臨床の肝疾患研究会

38回川崎リバーカンファレンス

Second Announcement

 

日:平成20920日(土)

時:午後2:306:30

所:芝パークホテル  (http://www.shibaparkhotel.com/

主催:シェリング・プラウ株式会社

URL http://www.kdcnet.ac.jp/hepatology のMedical Meetings
http://www.shibata-hepa-clinic.com
 の医学コーナー をご参照ください

 

 今回は慈恵医大の近くの芝パークホテルが会場となります。特別講演は慈恵医大の銭谷教授に新しい自己免疫性肝炎の診断スコアを紹介してもらいます(Simplified criteria for the diagnosis of autoimmune hepatitis. Hepatology. 2008 Jul;48: 169-76.)。今回は宿題報告1例+新規症例16例と盛りたくさんです。積み残しのないよう司会の先生方がんばってください。各施設でお困りの症例に少しでも役立つよう皆で知恵を寄せ合ってディスカッションしましょう。

 

T 症例検討          PM2:30時〜6:00

お借りした組織標本はカンファレンス当日に返却いたします.発表はPCプロジェクター(Windows対応)です.CDUSB対応フラッシュディスクに入れてお持ちください.

 

宿題報告(前回 第37回の症例7

25歳女性

施設:東京逓信病院(橋本直明先生)

診断:自己免疫性肝炎+α (α=PSC?, PBC?

問題点: 9歳発症のAIH2005年にPSL+ブレディニン治療中にもかかわらずALP 1504, GGTP 673と肝機能悪化し前回カンファに相談した例です。今回ERCPをしたので経過報告してもらいます。

担当病理医:中野雅行,司会:箱崎幸也

 

症例152歳女性

施設:NTT西日本大阪病院(金子晃先生)

診断: PBC

問題点:黄疸を伴う肝障害で入院。IgG 3192と著高。AMA陽性でウルソで治療しましたがトランスアミナーゼの改善が悪いです。AIHの重複はあるのでしょうか。銭谷先生の班会議ではAIH PBCオーバーラップという病態はほとんどないらしいのですが本例はどうでしょうか。PSLの適応は?
病理組織:2008/5/21, 6/16 (OSK08-M-0001957, 0803814)

担当病理医:松本光司,司会:柴田 実(以下敬称略)


症例235歳男性

施設:柴田内科・消化器科クリニック(柴田 実先生)

診断: ITP? AIH? 

問題点:原因不明の肝障害で某大学病院、某国立病院でフォロー中。トランスアミナーゼはほぼ正常なのですが年々門脈圧亢進症が進行し血小板5万くらいになりました。腹腔鏡所見では溝状陥凹と結節形成がめだちAIHの肝硬変様に見えます。ITPでこのような形態変化がきていいのでしょうか。
病理組織:2007/1/17 (P07-0085)

担当病理医:松本俊治,司会:銭谷幹男


症例330歳女性

施設:東京慈恵会医科大学(青木孝彦先生)

診断: 肝腫瘍(類上皮血管内皮腫?嚢胞腺癌?メタ?)

問題点:生来健康な看護師さん。健診で70mm大の肝嚢胞を指摘されました。精査のためMRIを施行したところ、腫瘍内に造影効果が明らかな充実性腫瘍を認めました。肝腫瘍の専門家(伊東和樹先生、斎藤明子先生、山本雅一先生、宜保行雄先生)にコンサルトしたら病名こそわかりませんが悪性腫瘍ということで意見が一致しうら若い乙女はOPEとなりました。皆様画像診断で診断つけられますか。
病理組織: 2008/4/28 (CP08-05616)

担当病理医:中野雅行,司会:森實敏夫

症例471歳女性

施設:榛原総合病院(静岡県)(松下雅広先生)

診断: U型自己免疫性肝炎?薬剤性肝障害?

問題点:肝障害(AST 734, ALT 406)で紹介。一旦はウルソで改善したが再度悪化しプレドニゾロン治療を併用して改善。LKM-1抗体が陽性(HCV感染なし)でAIH type2の疑いあり。抗不整脈薬の投与もあり薬剤の関与も否定できません。本例の診断は何でしょう。
病理組織:2008/5/20 (T08-0805)

担当病理医:松本光司,司会:箱崎幸也

 

症例558歳女性

施設:手稲渓仁会病院消化器病センター(北海道)(駒場福雄先生)

診断: PBC-AIH overlap症候群疑い

問題点:1998年軽度肝障害(AST 48, ALT 54)で紹介されウルソだけでフォロー。20086月より高熱と肝障害悪化(AST 283, ALT 217)があり入院。ANA陽性、AMA陽性、CMV-IgM陽性です。本例の診断と本年の悪化の原因は何でしょうか?
病理組織:1998/10/29, 2004/12/17, 2008/7/2 (98-4398, H04-5245, H08-3574)

担当病理医:松本俊治,司会:柴田 実

 

症例673歳男性

施設:仁和会総合病院(東京八王子)(菅原 崇先生)

診断: 薬剤性肝障害 or variant form of AIH

問題点:健康食品クロレラ摂取中の肝障害です(AST 98, ALT 116, ALP 812, GGTP 841)。クロレラのDLST陽性です。AMA陰性ですが病理はPBCとのことです。診断は?
病理組織:2005/12/16

担当病理医:中野雅行,司会:銭谷幹男


症例738歳女性

施設:浜松医科大学(静岡県)(則武秀尚先生、川村欣也先生)

診断: SLEによる肝障害

問題点:平成10年からSLEで通院。平成14年より肝障害出現。平成19年から肝障害悪化(トランスアミナーゼ300以上)となり肝生検をしました。肝障害の原因はSLE関連、AIH、はたまたSLEの治療で服用しているプレドニンによる脂肪肝、あるいはNASHの合併でしょうか?治療はPSLの増量あるいは減量のどちらでしょうか?
病理組織:2008/3/27 (h200801407)

担当病理医:松本光司,司会:森實敏夫


症例838歳女性

施設:手稲渓仁会病院消化器病センター(北海道)(姜 貞憲先生)

診断:劇症肝炎

問題点:2008/3/24肝障害指摘(T-Bil 15.6, AST 1004, ALT 960)4/2肝性脳症2度を合併し劇症肝炎と診断。薬剤性あるいはAIHの疑いでプレドニン投与していますが再燃を繰り返しています。現在PSL 6070mgでフォロー中ですが今後の治療についてsuggestionください。知恵集めましょう。
病理組織:2008/8/6 (08-4261)

担当病理医:松本俊治,司会:箱崎幸也

症例927歳女性

施設:国立病院機構相模原病院(神奈川県)(中村陽子先生)

診断:自己免疫性肝炎疑い

問題点:2008/4/18インフルエンザAに罹患しタミフル服用。4/30倦怠感、家族に黄疸指摘され5/8入院(T-Bil 8.0, AST 1173, ALT 907)IgG 1680AIHに合致せず。腹腔鏡所見は急性肝障害らしくないそうです。過去にカクテル3040/日の大量飲酒歴もあるそうで、アルコール性肝障害などの加味や修飾もありそうです。診断は?
病理組織:2008/6/19 (P-08-1499)

担当病理医:中野雅行,司会:柴田 実

 

症例1065歳男性

施設:東京労災病院(辻 雄一郎先生)

診断: 自己免疫性肝炎、自己免疫性膵炎 疑い

問題点:2005/11閉塞性黄疸で発症。他院で自己免疫性膵炎と診断されプレドニンされ改善。翌年腹満で東京労災病院に入院。ENBDチューブで胆道系は改善したがトランスアミナーゼは上昇。肝生検しプレドニン投与したらトランスアミナーゼは改善しました。肝病変はAIH。膵病変はAIPでしょうか?
病理組織:2006/10/18 (P06-3163)

担当病理医:松本光司,司会:銭谷幹男

 

症例1124歳男性

施設:自衛隊中央病院(河井、山下、又木、青野、岡崎、箱崎先生)

診断: ウイルソン病

問題点:北海道で生牡蠣と生馬肉、鹿肉を食べたあと発熱、下痢嘔吐、肝障害(AST 1694, ALT 2166)E型肝炎のような発症をとりましたが、HEV陰性でした。PT時間33%と低下し腹水貯留を認めたそうです。劇症肝炎として発症するウイルソン病もあるようですが本例は?治療は?
病理組織:2008/1/24 (H08-221)

担当病理医:松本俊治,司会:森實敏夫


症例1256歳女性

施設:香川県立中央病院(香川県)(高口浩一先生)

診断: 自己免疫性肝炎疑い

問題点:掌跡のう胞症で加療中の肝障害(AST 143, ALT 155, ALP 1267, GGTP 498)。プレドニンは使わずウルソで改善傾向をみています。胆道系酵素高くAMA陰性でM2抗体軽度高値のようです。IgG 3200と高く、IgM正常なのでAIHでいいのでしょうか?PBCの加味はあるのでしょうか?
病理組織:2008/5/2

担当病理医:中野雅行,司会:箱崎幸也


症例1386歳女性

施設:東邦大学医療センター大森病院(松井哲平先生、住野泰清先生)

診断: PSC/AIHオーバーラップ症候群

問題点:1990年肝障害(AST 474, ALT 363)あり腹腔鏡検査でCAH1994年再度肝生検しプレドニン開始され改善。2003年よりプレドニンでトランスアミナーゼコントロール困難となり(AST 203, ALT 239)、同時に胆管拡張が出現。AIHPSC重複症候群の診断でいいのでしょうか?きわめてまれな症例ですね。
病理組織:1990/2/7, 1994/9/3 (6-1185:1994)

担当病理医:松本光司,司会:柴田 実

症例1467歳女性

施設:県西部浜松医療センター(静岡県)(影山富士人先生)

診断:原因不明の慢性肝炎

問題点:肝炎ウイルス陰性、自己抗体陰性、IgG 1370と正常。ALT 100-300と肝障害があります。プレドニン治療は副作用のため中断。本例の診断は?そして今後は治療はどうしたらいいでしょうか。
病理組織:2007/6/13 (P-13701)

担当病理医:松本俊治,司会:銭谷幹男

 

症例1576歳女性

施設:東京逓信病院(山下達也先生、光井 洋先生)

診断:薬剤性肝障害、PBC

問題点:ベースに自己免疫異常あり(バセドウ、RA、間質性肺炎、シェーグレン)。胆道系酵素優位の肝障害を生じM2が弱陽性でした。服薬多く薬剤性肝障害も疑われますが診断は?
病理組織:2008/8/13 (H0802841)

担当病理医:中野雅行,司会:森實敏夫

 

症例1666歳女性

施設:福島医科大学第二内科(福島県)(菅野有紀子先生)

診断:AIH?、薬剤性肝障害?

問題点:平成202月肝障害(AST 305, γ-GTP 724)、好酸球18%と高値で薬剤性肝障害が疑われた。一旦肝障害が改善したがその後慢性化、ANA陽性、IgG高値でAIH的。薬剤性肝障害誘発AIHの可能性があるでしょうか?
病理組織:2008/7/10 (H08-03223)

担当病理医:松本光司,司会:箱崎幸也

 

U 特別講演          PM5:30時〜600

 東京慈恵会医科大学大学院 医学研究科 消化器内科 教授    銭谷幹男先生

  講演名 新しい自己免疫性肝炎スコア

 

 

 

病理解説

東京女子医大八千代医療センター 病理診断科教授  中野雅行先生

順天堂大学医学部練馬病院 病理診断科教授         松本俊治先生

樺央メディカル 病理研究所 所長          松本光司先生

総合司会(座長)

柴田内科・消化器科クリニック 院長            柴田 実先生

 東京慈恵会医科大学  内科教授              銭谷幹男先生

神奈川歯科大学内科 内科教授                   森實敏夫先生

自衛隊中央病院内科 内科部長                 箱崎幸也先生

コメンテーター

せんぽ東京高輪病院 院長            戸田剛太郎先生

 

連絡先:東 京;〒163-1023 新宿区西新宿6-12-1 パークウエスト7F

         シェリング・プラウ梶@後藤田剛史 03-6901-1611

    神奈川;〒222-0033 横浜市港北区新横浜 3-19-5 新横浜第二センタービル8F

          シェリング・プラウ梶@深井信宏 045-475-3855

アクセスマップ

芝パークホテル
105-0011
東京都港区芝公園1-5-10
TEL 03-3433-4141
(大代表)
FAX 03-3433-4142
(代表)

JR浜松町駅(北口) 徒歩8
東京モノレール浜松町 駅徒歩8
都営地下鉄大門駅 徒歩4
都営地下鉄御成門駅 徒歩2